今はクラウトの時代、スマホ一つあればなんでもできるので、ビジネスマンなら社外でもスマホのアプリでPCにアクセスして、仕事を全部こなせる事ができます。予備として携帯バッテリを持っていれば鬼に金棒、なにも伝言メモなんて必要がないと思っていませんか?

   スマホの電源を入れ ⇒ PWや指紋などセキュリティ確認 ⇒ アプリを起動 ⇒ 連絡事項を確認する、この一連の動作をいつでもどこでもできるとすれば、個人的にそれは「病気」だと思います。自分を取り巻く環境は常に変化し、それに対応しながら程よく気を休める時間も必要で、上記一連の動作がないと確認できない連絡事項なんて、二の次になるのが普通だと思います。

   紙の伝言メモは所定の場所なら、ごく自然にパッと目に入り、エネルギーの心配も無く、「神」です。違った見方があるかも知れませんが、それは人それぞれに任せます。今日は伝言メモの中身について話して見たいと思います。

電話メモではなく、伝言メモの訳ですが

   20年前までは、色んな組織でこのようなメモを使っていました。今なら先進的な企業はchat アプリを使って社内のタスクまで管理できるので、PCだけしかないデスクが普通に見えます。

   それでも、伝言メモをまだ使っている人が多いのでは?と思っております。特にPCはクリック一つで転送してしまいますので、ネットに載せたくない内容は手書きのメモに限ります。昔はそれぞれの組織にそれぞれのテンプレートがあり、電話メモだったり、伝言メモだったり、トップの画像の様に枠線で目立たせたり、可愛らしい絵でなごませたり・・・・・・

   自分用のメモはただのメモでも構いません、そのメモの内容を共有したり、誰かに伝えたりするなら、それは全部「伝言メモ」に括られるではないでしょうか。何種類もの「物」を持つよりも、「マルチな物」を一つ持つ事の方が重要と、育てられました。

   管理人が会社員時代に、ある程度発言権を得てから、これまで使うたびに不便と我慢していた電話メモを伝言メモに統一しました。電話メモは文字通り、電話受けの用途に限られてしまいますよね?伝言メモなら使用シーンが広がり、効率良く仕事を進められると思ったからです。例えば、

☞ 担当不在の電話受けは勿論
☞ 社内メンバーへの連絡も
☞ 作業への指示や意見も
☞ チームメンバー共有のメモとして
☞ 書類などの受け渡し指示も
☞ 上司からの伝言も
☞ 逆に上司のスケジュール管理にも
☞ 時間差がある相手への連絡も
☞ チームメンバーから口にし難い愚痴
☞ 誰かが咄嗟に思いついたアイディアも
☞ 終業時間後の帰社で見た「お疲れ!」が嬉しかった
☞ 家庭でもお留守番への一言などに

   「電話メモのままでも使える」と、伝言メモに変更を提案した時、事務職の女の子からかなり抵抗されました。管理人が絵やキャラクターなど全部切り捨て、仕事の効率だけを求めていましたから、実際のところ、電話メモ以外は裏紙の切れ端や付箋で互いにメモを書いていましたが、筆跡に慣れてないと誰からのメモか、出張の帰りだといつからの物か、現在進行形か終了形か、わからない状況が多かったのです。それを聞きまわっている事の無駄と言ったら・・・・・・

   女の子たちに「白紙部分が多いから好きなように描けるんだよ」と言い、なんとか伝言メモを受け入れて貰いました。

伝言メモの中身はホウレンソウ、ホウレンソウの中身は?

   日本は学校から会社、家庭においては子供にもホウレンソウ(報告、連絡、相談)を良く聞かせますね。それは責任ある立場の人が、仕事を効率良く、または物事を円滑に進める為のコミュニケーションの連携です。伝言メモも電話メモも、ホウレンソウに属しています。

   ホウレンソウの中身は「5W1H」です、それは殆どの人が必ず一度は聞いた事がある筈です。「5W1H」は英単語の頭文字から来ています。

● when  ⇒ いつ
● where ⇒ どこで
● who    ⇒ 誰が
● what   ⇒ 何を
● why    ⇒ 何故
● how    ⇒ どのように

   例えば、「自分は今朝いつもの電車に乗り遅れてしまい、次の電車で来たら間に合いませんでした」と言う言い訳のような言葉の中では、who=「自分」、when=「今朝」、where=「電車乗り場」、what=「乗り遅れて」、why=「寝坊など意図的に隠された理由」、how=「次の電車」。

   ですが、そんなテンプレな話し方はあまりしませんよね、普通なら「いつもの電車に間に合わなかった」で終わらせる話です。そうやって、人間は無意識的自分の都合のいいように言葉や行動を省略したり盛ったりする生き物です。これは集団における人間心理によるもので、誰もが誰かを責められるものではなく、あって当たり前と理解すれば、必要な事をテンプレート化する必要性が見えて来ます。

   特に仕事では無意識的省略や忘れた事でとんでもない結果を招く事があります。テンプレート化しても、時に作る人によって少しずつ変化して行きます。ただ、どんなに変化しても、テンプレート化する目的である要素を欠けてはなりません。可愛いだけなら仕事では使えません。


効率の良い伝言メモとは

   昔、既存の電話メモを持って、改善するとしたら何を改善したい?と聞きまわった結果を箇条書きして行きます。

☞ 5W1Hの必要要素(これは原則なので必須です)
☞ 電話を聞きながらメモを書くのが間に合わない
  (〇だけの選択パターンを増やす)
☞ コピー機によって左右の余白がずれて何度も直すのが面倒
  (アシンメトリーはストレスになる心理学がある ⇒ 枠線無し横断線に)
☞ 男性社員に多いが文字部分の罫線が邪魔
  (文字の大きさはそれぞれ ⇒ 罫線なしにメモエリア拡大)
☞ テンプレートパターンが数種類あって、日付や時間を探し難い
  (慣れたビジネスレター式でヘッド部分に宛て名と日付、時間を纏める)
☞ 平成〇〇年って西暦何年だっけ?(ビジネスは西暦が基本、年号廃止)
☞ 海外帰国者12時間感覚に違和感(Time表示し24時間制へ誘導)
☞ 社内の業務指示にも使える?(社内連絡やタスク選択を増やした)

   結果、こうなりました。


   どうコピーしても失敗を気にしないで済むのと、下半分のフリースペースが好きなように、気持ちよく使えるのが良いでしょう。殴り書きでも、丁寧に書くでも、絵を描いても、図式で説明も書けますよね。b5横で使うと丁度いいですが、上下並べてa4サイズに縮小して、4つ切りサイズでもいいと思います。良ければどうぞお使いください。


伝言メモを中国語版にしてみました

   昔の伝言メモを引っ張り出した本当の目的は、これを中国版にしょうと思った事です。過去に中国出張で、メーカーの会社に電話した時の応対がなってないから、これをコンテンツとしてブログに載せようと思いました。

   今の中国では外資系の企業はしっかり社員教育していますが、そうでないところはどうなっているのでしょう。昔は、例えば〇〇部の〇さんをお願いしますと言うと、さんざん待たされてから回答は「〇さん社内にはいると思うけど~いまどこなのか誰もしらない、また電話してよ」、そして「ガッチャン」と勝手に切られるのです。テンプレートがあれば、少しはマシになるのでは?

   電話の受け答えにも礼儀作法がありますよね。伝言メモの中身はスマホを使ってもPCを使っても、ホウレンソウの要素は変わらないので、5W1Hの何かが抜けていたら、それは仕事ができると言い難いですよね。何かを忘れていないか、5W1Hのチェック用にも使ってください。

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